切り通し




十一丁石を過ぎて間もなく、道は切り通しにさしかかる。

ひんやりとした風が吹き抜けて、暑い季節にはホッとする。

切り通しの壁を見ると「ぬた」という文字と矢印が
書かれている。

ここでいう「ぬた」は地名である。

ちなみに「ぬた場」(ぬたば)とは一般的に
イノシシが体についた寄生虫を落とすため、
泥浴びする場所のことを言う。